サン・ロード株式会社

ライン工事とは?ラインの引き方や消し方を専門業者がわかりやすく解説

建物や道路を作ることは私たちの生活になくてはならないものですが、それと同じくらい大切な役割を果たすのが「ライン工事」ではないでしょうか?

路面上のラインは車両の通行や駐車はもちろんのこと、歩行者の安全にも不可欠な存在ですが、世間での注目度はあまり高くないように感じます。

では、ライン工事とは具体的にどのように行われるのでしょうか?

  • ライン工事の概要
  • ライン工事の施工手順や使用機材
  • 画期的なライン消しの工法

この記事では、ライン工事に関わる以上の点について、専門業者の視点でわかりやすく解説していきます。

ライン工事とは?施工には資格が必要?

ライン工事とは、路面上のラインを引く工事のことを指します。

路面上のラインは一般に、交通整理や安全の確保を目的として実施され、以下のような場所に引かれることが多いです。

  • 道路
  • 駐車場
  • 公共施設

最近は道路上に自転車通行レーンが設置されたり、あるいは車椅子用の区画を設置したりといったように、年々その役割は増えていっている印象です。

ライン工事を行うには「路面標示施工技能士」と呼ばれる資格が現場監督者に必要ですが、作業員には必要ありません。

一方、近年の日本で軽視されているのが「ラインの更新」です。

高度成長期から50年以上が経過し、日本全国のインフラ設備におけるラインが薄くなっているか、あるいは消滅しているものも散見されます。

「ラインが見えにくくても特に問題ないのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、自動運転、もしくはそれに準ずる先進技術の多くは、路面のラインに依存しています。

もし、路面のラインがあるべき場所にラインがなかったら、大きな事故へとつながる可能性が高まることは自明です。

したがって、今後はライン引きの工事と同じくらい、「ラインのメンテナンス工事」の重要性も高まってくるといえるでしょう。

ライン引きの施工手順や使用機材

ここからは、ライン引きの施工手順や使用機材について解説します。

  1. 現場のチェック
  2. 清掃
  3. 作図
  4. プライマー塗布
  5. ライン引き
  6. 仕上げ

以上6つの順に見ていきましょう。

1:現場のチェック

はじめに、工事を行う現場のチェックを行います。

スムーズに工事を行うために、アスファルトの状態や駐車可能台数などをおおよそ把握しておくことが大切です。

2:清掃

作業に取りかかる前に清掃を行い、路面の状態を万全にしておく必要があります。

ラインを引きやすくすることはもちろん、工事中の事故を防ぐためにも欠かせない作業工程です。

3:作図

ラインを引く前に、どのように引くのかを路面上に作図しておきます。

また、ライン材を塗布すべきでない場所を養生する作業も同時に行います。

4:プライマー塗布

作図した場所にプライマーを塗布し、ライン材が定着しやすくなるようにしておきます。

5:ライン引き

プライマーを塗布したら、ライン引きを行っていきます。

ライン材には「溶融型」「塗布型」の2種類がありますが、基本的には溶融型が用いられます。

溶融型は加熱して溶かしたものを塗布し、常温放置で冷却することで硬化するタイプのライン材です。

およそ1.5mm程度の厚みがあり摩耗に対して強い耐性があるため、あらゆる路面に使用されます。

これをライン引き用の専用機材に充填し、慎重かつ丁寧に施工をしていきます。

6:仕上げ

最後に仕上げ作業を行います。

工事漏れがないかや廃材などの置き忘れがないかを確認し、現場を復旧したらライン工事は完了です。

画期的なライン消し工法「ウォータージェットライン消し」とは?

ラインを引く工事と同じくらい重要なのが「ライン消し工法」です。

一度引いたラインを消して新たなラインを設置する場合、古いラインが適切に消去されていないと危険ですし、また古いラインをそのまま使っていると商業施設においては景観を損ね、集客にも影響が出る可能性があります。

参考として、以下の2枚の写真を見比べてください。

ラインが適切にメンテナンスされている路面の方が、見ていて気持ちが良く、こうした施設に足を運びたいと考えるのが自然ではないでしょうか?

そして、従来のライン消しでは、以下の画像に示すような「削り取り工法」が採用されてきました。

削り取り工法詳細

削り取り工法はその名の通り、ライン材が塗布されたアスファルトを削り取ることでラインを消しますが、これはライン消しというよりは「路面の破壊」であり、以下のような課題を抱えていました。

  • 振動、騒音、粉塵が生じる
  • 工事後の外観が悪い
  • 路面の排水性を著しく低下させる

以上のなかでも極めて懸念されるのが「路面の排水性の低下」です。

削り取るためのビットが排水機能を持った舗装を破壊した後、作業により生じる粉塵やアスファルト片が目詰まりすることで、路面は正常に排水できなくなります。

路面の排水性が持つ重要性はいうまでもなく大きいため、以上のような課題を克服したライン消し工法の登場が期待されていました。

通常のライン消しの欠点を克服した「ウォータージェットライン消し」

ウォータージェット工法の作業時の様子

私たち「サン・ロード株式会社」は、従来の削り取り工法の課題を克服した「ウォータージェットライン消し」という工法を実施しています。

ウォータージェット工法の詳細

以上の画像のように、ウォータージェット工法では水圧の力でライン材を剥がしとり、それを吸引することで、ラインの消去を行います。

アスファルトを非破壊で工事できるため、路面の排水性の維持はもちろんのこと、工事中の振動や騒音、粉塵の心配は不要ですし、工事後の外観も非常に良好です。

何より、使用するのが水なので環境にも非常にやさしいため、持続可能性が求められるこれからの時代に即した工法だといえるでしょう。

ライン工事なら「サン・ロード株式会社」にお任せください

ライン工事は「ラインを引く」工事ばかりがクローズアップされますが、これからの時代は「ラインのメンテナンス」が強く求められるようになるでしょう。

適切にラインを引き、環境にも人にも、そして路面にもやさしい工法でラインを消し、新たなラインを引く。

以上の繰り返しで、我が国の道路や公共施設における安全性は維持されていきます。

私たち「サン・ロード株式会社」では、ライン引きはもちろん、画期的なウォータージェット工法によるライン消しも実施しております。

興味を持っていただけたお客さまは、ウォータージェットライン消しについてより詳しく解説した「区画線消去にはウォータージェットがおすすめ!削り取り工法との違いやメリットを徹底解説」こちらの記事をご覧いただくか、「お問い合わせ」にて施工可否やコスト感についてお尋ねいただけますと幸いです。