画期的な常温合材オレンジパッチとは?特徴や施工方法を専門業者が解説します
道路のアスファルトが部分的に損壊している場合、「常温合材」と呼ばれる補修材料を用いてピンポイントで補修を行います。
大規模な工事ではプラントからダンプカーで運搬しますが、小規模から中規模の場合、幅広く使用されてきたのがレミファルトです。
レミファルトは袋詰めで長期保存が可能という大きなメリットがありながらも、軽視すべきでない課題があったのも事実でした。
そこでこの記事では、小規模から中規模のアスファルト補修工事で使用する常温合材について、レミファルトに代わる画期的な常温合材「オレンジパッチ」について、以下の点を中心に解説します。
- 特徴やメリット
- 施工手順
- 施工例
アスファルト補修の専門業者の視点でオレンジパッチについてわかりやすく解説するので、ぜひ参考にしてください。
オレンジパッチの特徴やメリット
![オレンジパッチの特徴](https://sunroad-group.co.jp/wp-content/uploads/2024/12/スクリーンショット-2024-12-23-15.19.55.png)
オレンジパッチの特徴
はじめに、オレンジパッチの特徴やメリットについて解説していきます。
VOC不使用で環境負荷を大きく低減する
レミファルトの最大の懸念点は「VOCによる環境や生体への悪影響」でした。
VOCとは揮発性有機化合物のことで、以下のような懸念があります。
- 土壌汚染
- 大気汚染
- 人体への悪影響
これからの時代の建設業には、「SDGs」を筆頭にした持続可能性の観点が必要不可欠です。
一方、オレンジパッチはVOC不使用であり、代わりに「植物性油」「柑橘系果皮オイル」を使用しています。
その証拠にほのかにオレンジの香りがするため、環境への配慮という点では極めてすぐれているといえるでしょう。
選べる4タイプで現場に柔軟に対応可能
オレンジパッチには以下に示す4タイプが存在するため、現場の状況や要望に合わせて柔軟に対応できます。
名称 | 特徴 |
---|---|
オレンジパッチ | 強度と仕上がりのバランスが取れたノーマルタイプ |
オレンジパッチ細密型 | 細骨材使用で滑らかな仕上がりに |
オレンジサブパッチ | 強度をやや落とした廉価版 |
サイトパッチ | 交通安全に貢献するカラータイプ |
それぞれ特徴が明確に異なるため、シチュエーションに応じて使い分けられる点は大きなメリットです。
下準備不要&全天候対応の優れた施工性
従来品の常温合材はプライムコートやタックコートなど、いわゆる「アスファルト乳剤」を使用した下準備が必要でした。
また、VOCの流出を防ぐために雨天時の工事が困難ということもあり、施行性の悪さが課題としてあげられます。
一方、オレンジパッチはアスファルト乳剤不要、つまり下準備いらずで、さらにVOC不使用なので雨天時の工事も問題ありません。
また、後述のように、施行手順も極めて明快かつ単純なので、施行性が極めて高いです。
抜群の耐摩耗性&耐久性でライフサイクルコストを大きく低減
オレンジパッチは反剥離材が通過車両による転圧により極めて強固に硬化することで、抜群の耐摩耗性と耐久性を発揮します。
転圧は施行後も通過車両により絶えずかかるため、長期にわたり性能を維持し、結果的にライフサイクルコストを大きく低減可能です。
袋詰めで長期保存可能な扱いやすさ
他の常温合材と同様に、袋詰めにて保管、使用可能なので、扱いやすさという点もメリットです。
長期の保存も可能なので、無理に1袋を使い切る必要はありません。
オレンジパッチの施工手順
![オレンジパッチの施工手順](https://sunroad-group.co.jp/wp-content/uploads/2024/12/スクリーンショット-2024-12-23-14.56.49.png)
オレンジパッチの施工手順
続いて、オレンジパッチの施工手順について解説します。
- 補修箇所の清掃
- 補修箇所へのオレンジパッチの充填
- スコップでならす
- 車両通過による転圧で定着させる
以上の4ステップの順で見ていきましょう。
1:補修箇所の清掃
まずは補修箇所の清掃を行います。
不純物オレンジパッチに混ざると強度低下につながるため、入念に清掃を実施しましょう。
2:補修箇所へのオレンジパッチの充填
続いて、補修箇所にオレンジパッチを充填します。
スコップ、車両により圧縮するため、多少多めに充填しても問題ありません。
3:スコップでならす
充填後、スコップを使って全体にならしていきます。
このとき、少し余盛して平らにし、後の圧縮に備えることが大切です。
4.車両通過による転圧で定着させる
スコップでならしたら、直ちに車両の通過が可能です。
車両が通過するたびに転圧がかかり強度が増すので、仕上げとして何度か車両を往復させ定着を図っても良いでしょう。
オレンジパッチの施工例
![オレンジパッチの施工例](https://sunroad-group.co.jp/wp-content/uploads/2024/12/スクリーンショット-2024-12-23-14.56.59.png)
オレンジパッチの施工例
私たち「サン・ロード株式会社」では、すでにオレンジパッチを用いたアスファルト補修工事を実施しています。
以下に補修工事一例を紹介します。
- 橋梁ジョイント部の段差修正
- オーバーレイ
- マンホールの段差修正
- 駐車場
- 踏切の段差修正
- サイトパッチによる歩行路色付け補修
- ゴルフ場のカート道の補修
ご覧のように、橋梁、駐車場、踏切、さらには歩行路の色付け補修まで、幅広く対応できる汎用性の高さを備えています。
現場の感覚的に、これだけ使いやすく、さらに環境負荷まで低いとなると、使わない理由がないとさえ思ってしまうほど優れた常温合材です。
オレンジパッチについて興味を持っていただけたお客さまは、「カタログ」をご覧いただき、より詳細な仕様などを確認ください。
アスファルトの補修なら「サン・ロード株式会社」にお任せください
アスファルトの補修には大小さまざまな工事が存在しますが、小規模から中規模程度の補修であれば常温合材で事足ります。
従来の常温合材は「環境負荷が高い」「施工性が悪い」といった課題を抱えていましたが、そうした課題を克服したオレンジパッチは極めて優秀です。
私たち「サン・ロード株式会社」では、すでにオレンジパッチを使用したアスファルト補修工事を実施しています。
オレンジパッチの使用感や施工可否、コスト感について興味があるお客さまは、「カタログ」をご覧いただくか、「お問い合わせ」にてご相談いただけますと幸いです。