サン・ロード株式会社

コンクリートアンカーは取り外しまで考慮すべき!施工性に優れるアンカーを専門業者が紹介

建設現場において、コンクリートに対して強固に固定する役割を持つコンクリートアンカーは、「一度取り付けると取り外しが困難」という特徴を持っています。

強固に固定するため取り外しが難しいことは当然ではあるものの、施工内容によっては後で取り外したくなることもあるはずです。

そこでこの記事では、「コンクリートアンカーの取り外し」という点について、専門業者の視点で解説していきます。

コンクリートアンカーの取り外し方法とは?

コンクリートアンカーが並んでいる

結論から言うと、コンクリートアンカー(16mm以上)の取り外し方法は、「あと施工アンカーボルト」と呼ばれる、取り外しを前提としたアンカーボルトを使用する以外に、基本的にありません。

土木系のコンクリートアンカーはサイズが大きく、極めて強固に固定するため、小径用のアンカーボルトを取り外すことを目的とした専用工具を使って取り外そうとしても物理的に困難です。

唯一、固定箇所周辺のコンクリートをはつって、コンクリートごとアンカーを取り外すことは可能ですが、施工箇所に大きく損傷を与えるため現実的ではありません。

したがって、コンクリートアンカーを取り外したいなら、取り外しを前提とする「あと施工アンカー」と呼ばれるコンクリートアンカーを使用してください。

従来型の「あと施工アンカー」の取り外しの課題

コンクリートアンカー

あと施工アンカーは取り外しを前提としたコンクリートアンカーであるものの、下記のような課題が存在しているのも事実です。

  • 打ち込みによるコンクリートの拡張がひび割れを誘発する
  • 取り外しに時間がかかる
  • 一部が残存し錆などのコンクリート劣化因子となる

それぞれについて、簡単に解説していきます。

打ち込みによるコンクリートの拡張がひび割れを誘発する

打ち込み式のあと施工アンカーボルトでは、コンクリートに直接打ち込むときにひび割れを誘発する点が懸念されています。

言うまでもなく、ひび割れはコンクリートの劣化要因となる水分等を侵入しやすくし、コンクリート構造物の耐久性を著しく劣化させるため、克服すべき課題の1つです。

取り外しに時間がかかる

一度固定したあと施工アンカーボルトを取り外すには、あとアンカーボルトの種類ごとに決められた、数時間、場合によっては1日を超える取り外し施工を実施する必要があります。

取り外しを前提とするアンカーボルトにも関わらず、取り外す手間、そして時間がかかることが、克服すべき課題であることは明らかです。

一部が残存し錆などのコンクリート劣化因子となる

一部がコンクリート内部に残留

一部がコンクリート内部に残留

あと施工アンカーボルトのなかには、エポキシ樹脂を使って接着することで固定をする、「接着式あと施工アンカーボルト」と呼ばれるものがあります。

接着式は打ち込み式に比べると取り外しやすいものの、上記画像のように一部がコンクリート内部に残留し、錆などコンクリート構造物の劣化因子となる可能性があり、これも課題として存在しています。

簡単に取り外せる施工性に優れた「Rアンカー」とは?

Rアンカー

Rアンカー

上記のように、従来型のあと施工アンカーボルトには懸念すべき課題が存在しており、すでに従来の打ち込み式、接着式のあと施工アンカーボルトに使用制限をかけている発注者も存在しているほどです。

そこで、従来の課題を克服するべく開発されたのが、「Rアンカー」と呼ばれるあと施工アンカーです。

Rアンカーは分類としては接着式あと施工アンカーの一種ですが、従来の接着式は接着剤としてエポキシ樹脂を用いており、Rアンカーはアクリル樹脂を用いている点が違いとしてあげられます。

エポキシ樹脂ではなくアクリル樹脂を用いることのメリットを下記にまとめました。

  • 早く硬化する
  • 低温下でも硬化する(マイナス10°Cでも硬化する)
  • 湿潤面でも硬化する

上記のように、従来のエポキシ樹脂の接着式あと施工アンカーで指摘されていた、「時間がかかる」「温度や湿度に左右される」といった欠点を克服しています。

Rアンカーの取り外し方法

Rアンカーの撤去手順

Rアンカーの撤去手順

また、「取り外し」という点でもRアンカーは大きなメリットを持っています。

上記画像はRアンカーの取り外し方法ですが、ナットとレンチを使って回転させることで簡単に取り外すことができ、残存樹脂を除去しモルタルで修復するだけなので、後処理も極めて簡単です。

従来のあと施工アンカーのように「コンクリートをはつる」必要もなく、「一部がコンクリート内部に残留することもない」ため、まさに「取り外しを前提としたあと施工アンカー」であると言えるでしょう。

Rアンカーについて興味を持っていただけたお客さまは、「Rアンカーは抜き取り可能なアンカーボルト!特徴や性能を専門業者が解説」こちらの記事も参考にしてください。

Rアンカーの施工事例

私たち「サン・ロード株式会社」では、すでにRアンカーの施工事例が複数存在します。

ここでは、その一部を紹介していきます。

橋梁架設前の落下防護ネット、足場としてワイヤーブリッジの固定

新設橋梁架設におけるRアンカーの施工事例

新設橋梁架設におけるRアンカーの施工事例

橋梁建設工において、架設前に落下防護ネットや足場となるワイヤーブリッジを固定する必要があります。

これらは施工時には必要ですが、施工が終わると取り外す必要があるため、あと施工アンカーとしてRアンカーを採用しました。

橋梁送り出し架設後のジャッキダウン用降下設備ブラケットの固定

新設橋梁送り出し架設におけるRアンカーの施工事例

新設橋梁送り出し架設におけるRアンカーの施工事例

こちらの4枚の写真には、橋梁における送り出し架設後のジャッキダウン用の降下設備ブラケットを固定するために、Rアンカーを採用した模様をおさめています。

下側の2枚の写真をご覧いただくと、綺麗にRアンカーを取り外すことができているのが理解いただけるはずです。

高速道路高架橋拡幅工事の仮設ガードレール固定

高速道路高架橋拡幅工事におけるRアンカーの施工事例

高速道路高架橋拡幅工事におけるRアンカーの施工事例

こちらの写真は、高速道路高架橋拡幅工事における、仮設ガードレールの固定にRアンカーを採用した施工事例のものです。

橋梁建設における設備の固定だけでなく、ガードレールのような小型の設備まで幅広く採用しています。

コンクリートアンカーならサン・ロード株式会社にお任せください

通常のコンクリートアンカーは取り外しが困難なので、取り外しを前提とするあと施工アンカーボルトが使いやすく、おすすめです。

私たち「サン・ロード株式会社」では、施工性、汎用性の高いあと施工アンカーである「Rアンカー」をすでに施工に取り入れています。

Rアンカーについて興味を持っていただけたお客さまは、弊社カタログをご覧いただくか、コスト感等を含めお問い合わせにてご相談くださいませ。